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雪に咲く花
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雪斗は夕食の食材を仕入れた買い物袋を抱え、亘のマンションのインターホンを鳴らした。
暫くして、亘が顔を出す。
「やあ、いらっしゃい」
亘が浮かない顔をしていることに、雪斗は気付かない。
「久しぶりだな。今夜は腕をふるうからね」
スーパーの買い物袋を持って明るく話す雪斗に亘は言った。
「雪斗君、話したいことがあるんだ。こっちに座ってくれないか?」
「待って、これ冷蔵庫に入れてから……」
「いいから、今すぐ話したいんだ!」
何か強さを感じる口調で促され、椅子に座った。
「あの、話って?……」
「雪斗君、申し訳ないが、僕が、いつでも家に来ていいって言ったこと取り消して欲しいんだ」
「えっ!……どうして!?」
突然の亘の発した言葉が理解出来ない。
「あの時は、雰囲気でつい、遊びに来てもいいと言ってしまったが、やはり、僕は君のことよく知らないし、どうやって接していったらいいか分からない。君の気まぐれで相手をするほど僕は暇じゃないんでね」
雪斗には、亘が何を言っているのか分からない。


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あきゅろす。
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