http://mbbook.jp/19730125/
雪に咲く花
ﾍﾟｰｼﾞ:4
しかし、人魚と人間は住む世界が違うため、人魚姫の恋は叶うはずもないのです。
しかし、どうしても、王子様を諦め切れない人魚姫は、海の底に住む魔女にお願いをしました。
「どうか、私を人間にして欲しいのです。私に足を授けて下さい」
「それならば、お前の美しい声と引き換えに人間になれる薬を差し上げよう」
人魚姫は、声と引き換えに足を手に入れ、人間になることが出来ました。
やっと王子様に会えるという喜びを胸に、王子様の住むお城に向かいました。
しかし、王子様は、すでに、隣の国のお姫様と婚約をしていたのです。
しかも、王子様を助けたのは、隣の国のお姫様ということになっているではありませんか。
王子様を助けたのは人魚姫なのに、声を失った彼女は本当のことを伝えることはできないのです。
悲しみのあまり、人魚姫は海を見ながら涙を流しました。
すると、人魚のお姉さんたちが顔を出し、人魚姫に言いました。
「このまま、王子様が隣の国のお姫様と結婚してしまったら、あなたは死んでしまう。この短剣で王子様を刺し殺せば、もう一度、人魚に戻れるのよ」
お姉さんたちに説得され、人魚姫は短剣を持って王子様のもとに向かいました。
［*前へ］［次へ#］
[戻る]
[小説ﾅﾋﾞ|小説大賞]
無料HPエムペ！
携帯モード]
[
URL送信]
