http://mbbook.jp/19730125/
[通常モード] [URL送信]

雪に咲く花
ページ:3
雪斗、亘、颯人の三人と、人魚姫の姉妹は施設の少女達が演じることになり、物語が幕を開けた。
しかし、子供たちからは、爆笑の声があがる。
「颯人兄ちゃんオカマになってる。気持ち悪い」
「何あれ!?変な格好」
子供たちに笑い者にされ、三人は顔を見合せた。
「こんなで人魚姫の雰囲気出るのかな?」
「どう見ても、コントにしか見えないよな」
雪斗と亘が戸惑っていたが、颯人が開き直って言った。
「今更、ごちゃごちゃ言っても始まらないだろ。とにかく始めようぜ。これは、雪斗や亘兄のためでもあるんだからな」
「えっ!俺たちのためって?……」
「その話は後だ。とにかく始めるぞ」
子供達の、笑いに包まれ、予定通りに園長のナレーションで物語が始まる。


昔、綺麗な海の底にはとても美しい人魚の姉妹達が住んでいました。
ある日、激しい嵐の夜に、人魚の末娘は海に溺れている王子様を見つけました。
「大変!早くたすけなくちゃ」
人魚姫は必死に、王子様を砂浜まで泳いで運びました。
人魚姫のお陰で王子様は助かったのです。
しかも、人魚姫は、そのハンサムな王子様に恋をしてしまったのでした。


[*前へ][次へ#]

3/8ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!