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雪に咲く花
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「君のいる総務部の部長は厳しいけど、筋の通った人を見る目のある人だ。仕事をきちんとこなして、自分を上手く売り込めば、他部署の推薦も可能なんだ。しかし、今の君の状態では難しいだろうな」
「あの、何が言いたいんでしょうか?」
「何が、あったか知らないけど、君は仕事に身が入ってないみたいだね」
痛いところを突かれ何も言えなくなる。
「以前、君は広報部の仕事に興味があると言っていたね。もし、君が与えられた仕事をきちんとこなして、やる気を売り込めば、広報部に移動できるチャンスもあるということだよ」
あの時、自分の言葉に無関心だった黒崎が、そんなことを覚えていてくれたとは意外に思う。
「それって、本当ですか?広報部に移れるかも知れないって?」
生活のために就職したものの、総務部は、ほぼ雑用の多い仕事である。
やはり、自分の興味がある仕事はやりたいものだ。
「必ずというわけではない。他にも希望者はいるからね。後は、君のやる気次第だ」
黒崎が一枚の用紙をテーブルの上に置いた。
そこには、
『開発アイデア募集

世の中のソフトウェア開発のアイデアを出してみませんか?ジャンルは問いません』
と記されている。



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