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雪に咲く花
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「そうだよね。亘の気持ちが変わった訳じゃないもんね」
「そうだぞ。いずれは亘兄と一緒に住む約束をしているんだろ?いくらなんでも、そこまで悠希ってやつもついてこないだろ」
「うん、颯人ってたまにはいいこと言うんだな」
「たまにはだけ余計だ。相変わらず減らず口叩きやがって」
颯人が雪斗の頭をはたく。
「あっ、いいよ。ご馳走する」
伝票をみて、財布を取り出した颯人を止めた。
「いいのか?」
「うん、合格祝いだよ」
「気前いいじゃないか。さすが、マブダチ」
「今日だけだよ。この次は颯人が奢れよな」
颯人との会話により、悠希に対するしがらみも薄れていった。
今日は颯人に会えて良かったと心の中で呟いた。

夜になり、ベッドに横になっているとスマートフォンの着メロが鳴った。
亘からだ。
「あっ!亘、明日はどうする?」
明日の日曜日に、いつもの通り会う予定だ。
「明日なんだけど、悠希君も含めて大切な話があるんだ。まずは家に来てくれないか?」
「えっ!……なんで悠希君が?……」
「詳しいことは明日話すよ。とにかく、三人の今後についての大切なことなんだ。すまないが、もう切るぞ。また明日な」
亘が電話を切る。


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