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雪に咲く花
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美桜があやして泣き止ませた後、雪斗が手を伸ばした。
「俺にも抱かせてよ」
「大丈夫かしらね?」
「やめとけ。どうせ、すぐにまた泣き出すぞ」
美桜と海斗の心配をよそに、美結を恐る恐る抱き寄せる。
「あん……ぅん……」
美結が雪斗の腕に揺られながら、静かに声を出した。
「雪斗、気に入られているみたいよ。良かったわね」
「ちぇっ!何で俺だけ駄目なんだよ?」
美桜の安心した顔に、ますます、いじける海斗である。
「可愛いよな。念願の妹が出来たんだ」
「残念、姉貴の娘なんだから、美結は姪っこ。お前は、おじさんなんだよ」
「分かってるよ。ずっと妹が欲しかったんだから気分だけ味わったっていいだろ。おじさんていうほど年いってないしさ」
くぎをさす海斗に雪斗がいい返す。
「そうね。雪斗は、おじさんて感じじゃないし、兄妹の方がしっくりくるわね」
「だったら、わたしだって姉妹って感じでいいじゃない」
助け船を出した美桜の言葉に便乗し、美紅が口を出す。
「じゃあ、俺とも兄妹か?」
「あんたは無理、どう見てもおじさんよ」
美桜と海斗の会話に、雪斗と美紅が笑い出した。


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あきゅろす。
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