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雪に咲く花
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ベビーベッドに、ややふっくらした赤ん坊がすやすやと眠っている。
姉の美桜が、無事に女の子を出産したのだ。
美桜の美と、夫である結人の一文字づつを取って美結(みゆ)と名付けられた。
雪斗と美紅、海斗は出産祝いも兼ねて、美桜の所へ遊びに来ていた。
「可愛い、肌がモチモチしてる」
雪斗が、美結の頬を撫でる。
「本当に可愛いわね。抱いてみていい?」
「大丈夫かしら。首がすわらないように頭を支えて抱くのよ」
美桜から許可をもらった美紅は、指示通り美結を抱き寄せた。
「あん……んん……」
美結が小さく声を出す。
「喜んでいるみたいよ。可愛い」
「次は俺だ」
「乱暴にしないでよ」
美桜が不安そうに見るなか、海斗が美紅から美結を受けとる。
「ベロベロバー!海斗おじちゃんだぞう」
「ぅん……あん……うあぁぁん」
美結が目を見開いたかと思えば、突然高い声をあげて泣き出してしまった。
「何だよ!?どうして泣いてるんだよ?」
戸惑う海斗から、美桜が美結を取り上げた。
「やっぱり、海斗だと恐いのね。この子も分かっているわ」
「どういう意味だよ?つまんねえな」
海斗が、ふてくされる。


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