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雪に咲く花
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「ただいま。亘ですよ」
家の奥から足音が聞こえ、初老の小柄な女性が顔を出した。
「まあ、亘お帰りなさい。元気そうで良かった。あらっ!こちらの可愛いかたがもしかして……」
「あのっ……初めまして、真柴雪斗です」
雪斗が、緊張しながら挨拶をする。
「亘の母です。まあ、遠いところからわざわざ来ていただいて、どうぞ御上がりになって下さいな。主人も、もうすぐ帰って来ますからね」
二人が家にあがると、養母がお茶とお菓子を用意してくれた。
養母は、物腰の柔らかい優しい雰囲気の女性だ。
家の中は、ゆったりとした広さがあり、田舎らしい趣を感じる。
居間からは、広い庭が目の前に広がり解放感がある。
ひと部屋づつがこじんまりしている自分の家とはさすがに違うと雪斗は思った。

暫く時間がたってから、亘の養父が帰宅した。
眼鏡をかけた知的な雰囲気を漂わせ、さすがに元教師だっただけの風格がある。
それぞれに挨拶をすませると、雪斗、亘、養父母の4人でテーブルを囲んだ。
「お義父さん、お義母さん、今日はお話があって来たんです」
亘は雪斗が大切な存在であるということ、そして、これからも二人で生きていきたいという決意を養父母に話をした。


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