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雪に咲く花
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体の芯から冷え込むほどの寒さの中で、キラキラと、光の花が輝いている。
クリスマスイブ、そして、雪斗が18歳の誕生日を迎えた、今日のこの日に、雪斗と亘は、湖のほとりに一泊二日の旅行にきていたのだ。
「クリスマスと誕生日プレゼントに奮発したんだ」
と、亘が企画したことだ。
湖の周辺は、イルミネーションのイベントをやっており、二人は楽しいひとときを過ごしていた。
「凄く寒いけど、やっぱり綺麗だな」
「そうだな。寒いからこそ、この光が暖かくて、更に、美しさを増しているんだよな」
様々な動物達、ダンスをしているような楽譜、かぼちゃの馬車など、彩り豊かな光の花は、夢の国のようだ。
人間の何倍もある大きなクリスマスツリーは、今日という日の主役だというように、周りを輝かせていた。
雪斗は、立ち止まりながら、一つ一つの光をカメラに収めていく。
「亘、あそこで写真撮ろうよ」
光のトンネルを通り抜けて、雪斗が指さした先に、大きなハートを背にした、光輝くベンチがある。
「えっ……!あそこでか?何か恥ずかしいな」
「いいじゃん……、あっ、すみません!シャッター押して貰えますか?」
雪斗は、亘と同年代くらいのカップルに声をかけた。

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