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雪に咲く花
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「そういうわけでさ、俺には、もっと守りたいと思うことが出来たんだよ」
「そうだったんだ。でも颯人は、保育士より、警察官の方がずっと似合ってるよ。見た目も性格もね」
「誉められてんだか貶されているんだか分からねえや」
普段の颯人は血の気が多く単純だが、しっかりと自分を持っていて、将来のことをきちんと考えていることに、雪斗は尊敬する気持ちが湧いてくる。
やはり、両親がいないもの同士とはいえ、守ってくれる保護者がおらず、独りで生きなければいけないことを、強いられた強さゆえなのだろうか?
「颯人なら、いい警官に絶対なれるよ。頑張って」
「サンキューな。そういうわけで、怪我のこともあるけど、これからは、警察学校入るための勉強しなくちゃならないから、バイトも辞めなければならないんだ」
「そうか。仕方ないよね」
一年以上、颯人と共に続けてきた、ファミレスのアルバイトを一緒に出来なくなるのは心細いが、颯人の将来のためだ。
いつかは、別々の道を歩くことになるのだ。
「俺も颯人に負けず、がんばんなきゃ!」
雪斗は、ガッツポーズを作った。

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あきゅろす。
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