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雪に咲く花
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水を出しっぱなしにしたシャワーの中で、雪斗は縮こまりカタカタと体を震わせている。
「雪斗、大丈夫?」
近づく美紅に海斗が忠告する。
「おいっ!気をつけろ!雪斗は今、正気じゃないんだ」
「うぅぅ……やだ……もう……やめて……あうぅ……」
どうやら、また過呼吸が起きたようだ。
「雪斗落ち着いて。わたしよ。怖い人は誰もいないから」
美紅が背中をさすり続ける。
「大丈夫よ。大丈夫だから……」
何度も背中をさすられた後、徐々に呼吸がもとに戻り始めた。
「姉ちゃん……俺……」
「落ち着いた?良かった」
雪斗が、涙を流して美紅を見た。

「さあ、飲みなさい。温まるわよ」
バスローブを羽織り、椅子に座った雪斗の前に、レモネードが置かれた。
「ごめん……。俺、色々思い出して訳分かんなくなっちゃって……」
「あれだけ、怖い思いしたんだもの。無理もないわよ」
美紅の淹れてくれたレモネードを一口飲む。
「あったかい」
レモネードもだが、美紅の優しさにも温かさを感じ、恐怖が溶けていくようだ。

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あきゅろす。
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