http://mbbook.jp/19730125/
[携帯モード] [URL送信]

雪に咲く花
ページ:3
「とにかく良かったですね。颯人さんさえ学校行けるようになれば、誰も手出しは出来ませんよ」
「そうだね。でも、今は友達も出来たし心配しないで。あっ!そうだ!」
雪斗が鞄の中から、写真を栞にしたものを取り出した。
「これあげる」
歩の作ってくれたメッセージいりの星形クッキーが写っており、その周りは、可愛いキャラクターのイルミネーションの写真で囲まれている。
去年の冬、亘と行ったイルミネーションの写真を加工したのだ。
「うわぁ!綺麗だなぁ!雪斗さんこんなの出来ちゃうなんてすごいや、もらっちゃっていいんですか?」
「うん、クッキーのお礼だから。あのクッキー、綺麗に出来てるから食べるの勿体無くて、かと言って食べなきゃ腐っちゃうから、写真にとっておいたんだ」
「ありがとうございます。大切にしますから。それにしても、雪斗さんはデザインの才能があるんだな」
優しく微笑む歩は、本当に綺麗だ。
歩には綺麗な容姿だけではない内面の美しさが滲みでているのだ。
「颯人には、勿体ないくらい、いい子だよな」
帰り際、雪斗はしみじみと感じていた。

[*前へ][次へ#]

3/15ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!