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雪に咲く花
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帰宅して数時間がたった頃、スマートフォンの着メロが鳴った。
亘からだ。
「あっ……亘」
「雪斗……大変なことになっちゃったな。とにかく学校側には知られるわけにいかないからあの場はああ言うしかなかったんだ」
「うん、分かってるよ。でも、いったい、誰があんなこと?酷いよ」
「それで、そのことなんだが……」
亘が言い出すことを迷うように沈黙する。
「亘、どうしたの?」
「……しばらく、会うのはやめよう」
「えっ!……亘まで、そんなこと……こっそり会えばいいじゃないか」
「今回の件で、俺の母親のことまで知れてしまったんだ」
「えっ!?……嘘……どうしてお母さんのことまで……」
まさか、思いがけない内容まで流出してしまうとは……!
亘の話によると、亘の過去を偶然、ネットで見つけ、調べたものがいるらしい。
校長は、雪斗と亘を呼び出したとき、雪斗だけを先に帰し、亘だけを残して何かを話しているようだった。
きっと、この話だったのだろう。
いったい誰がそんな卑劣なことを……?
「そのことで俺、……」
亘の次の言葉に耳を疑った。
「もう学校にいられなくなるんだ」
「えっ……!?どういうこと?」
予想外の言葉に雪斗は頭が追い付かない。

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