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雪に咲く花
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「何だよ、これ?まじかよ!?」
颯人の開いたホームページを目にした雪斗は背筋が凍る。
そこには、黒板に貼ってあった写真と同じ画像のものと雪斗と亘が笑いながら歩いているものが映っており、さらには、人気教師の裏の顔は変態趣味、相手の男子生徒は男を誘う男の娘などと書かれている。
「チキショー!ただじゃおかねえ!」
颯人が黒板をグーで殴り付ける。
雪斗は、一日中落ち着くことが出来なかった。
廊下を歩くたび、周りが雪斗をみて、ひそひそと何か話している。
男子たちのなかには、
「よう、ホモがきたぜ。きもっ……」
「あの顔で男を誘惑しているんじゃね」
などと声が飛び交う。
「おいっ!今なんて言ったんだよ!?」
颯人が、悪口を言った男子に掴みかかって怒鳴った。
「今度、そんなこと言ってみろ!顔面叩き潰してやるからな!」
颯人に怯えた男子は、そそくさと逃げていく。
そんな颯人を見て、周りは怯み、影口をやめたのだ。
颯人のお陰で、その日は罵声を浴びることが避けられたが、雪斗は不安にかられていた。
「どうなるんだろう?これから……」
嫌な予感しかない。
その不安は、徐々に明確なものになり、日常が崩されていくことになる。

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あきゅろす。
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