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雪に咲く花
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美紅は雪斗より2つ年上の高校三年であり、数ヶ月後には卒業を控えている。
兄弟の中では一番成績がよく、冷静で人に対しての気配りも良くできる。
雪斗にとっては年が近いせいもあり、上の兄姉よりも心許せる相手なのだ。
末っ子であり、まだ16歳の自分には姉の力にはなれないのである。
もし自分が今高校をやめて働けば姉も大学にいくことが出来るだろうか?
「さてと、次はレタスをちぎってね。とりあえずサラダとスープだけ作って、あとはお姉ちゃんたちが帰ってきてからやるから」
レタスを受けとると雪斗は言った。
「俺、高校やめようかな?」
「えっ……」
「もしさ高校やめて働けば美桜姉も海人兄も楽になるし、それに美紅姉だって大学にいけるかも」
雪斗の思いがけない言葉に美紅が苦笑する。
「馬鹿ね。今どき中卒なんてはやらないわよ。第一高校くらい出ないとまともな仕事なんてないんだから」
雪斗が言葉につまった。
「雪斗、あんたもしかして……」
美紅が心配そうに顔を見た。
「本当は学校に行きたくない理由があるんじゃないの?」
姉の言葉にどきっとする。


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あきゅろす。
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