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雪に咲く花
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俺、本郷颯人は非常にムシャクシャしている。
「チキショー!どいつもこいつもふざけやがって!」
学校の花壇の前を通りがかったのが災難の始まりだった。
突然、飛んできたサッカーボールが頭に命中し俺は見事に尻餅をついた。
「いってえな!誰だよ!」
「あっ……!やべえ!ごっごめんなさい」
サッカー部のユニフォームを着た男子が、おろおろしながら謝ってきたんだ。
「バカヤロウ!気を付けろっ!」
俺は尻を擦りながら立ち上がると、そいつにボールを投げつけてやった。
「はい、ごめんなさい。気を付けます」
やつはボールをキャッチして、俺の顔を恐々見ると、あわてて逃げていきやがった。
昔から、目付きの悪さと卑劣なやつには、すぐ手がでてしまうことから大半の人間から恐れられている。
まあ、なめられるよりはましだけどな。
しかし、尻餅をついた場所が問題だった。
何と、そこは、花壇の土の上であり、俺の下敷きとなった苗木は無残に潰れていたんだ。
しかも、近づいてきた生活指導の先公に、いたずらをしたと誤解されて散々、説教くらったんだ。
理由を説明しても「言い訳するな」の一点ばりだぜ。

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