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雪に咲く花
ﾍﾟｰｼﾞ:1
「あらっ……！どうしたのよ？ こんなにたくさん……」
食卓の上に広げられた高級の牛肉やケーキを見て姉の美紅が目をまるくした。
「臨時収入が入ったんだ。思いきって奮発しちゃった。今夜ははこれでステーキにしようよ」
雪斗が得意気に笑った。
「気持ちは嬉しいけど派手に使ったものね。お兄ちゃんはともかくお姉ちゃんに勿体ないって叱られるわよ。稼いだお金は貯金しなさいって……」
美紅の言葉に雪斗がふくれる。
「ちぇっ！せっかく感謝の気持ちをこめてたまにはご馳走しようと思ったのに」
「分かってるわよ。よしっ！今夜はカレーの予定だったけど、せっかくだから腕をふるいますか」
美紅がエプロンをかけた。
「そうこなくっちゃ」
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