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雪に咲く花
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ファミレスのアルバイトが終わり、雪斗と颯人は帰り道を歩いていた。
二人とも夕食前なので腹をすかしている。
ふと、颯人が通り道の中華料理店の前で足を止めた。
「ここのラーメン旨いらしいぞ。腹も減ったし食ってこうぜ」
「賛成!もう腹ペコ」
颯人が戸を開けて二人は店の中に入った。
店の作りは昔ながらの素朴な雰囲気である。
「へいいらっしゃい!」
威勢のいい声をかけられ、二人はテ―ブル席につく。
「俺、チャーシュウ麺とチャーハン」
「俺は味噌ラーメンと餃子」
それぞれに注文をとり、しばらくしてから頼んだものがテーブルに置かれた。
「うん、評判どおりだな」
「うん、これは美味しい」
ラーメンを啜りながら雪斗はふと思い出したように颯人に尋ねた。
「ところで颯人、亘のお母さんのことって何か知ってる?」
「何だ?急に……。亘兄からは何も聞いてないのか?」
颯人が思いがけないことを質問されて不思議そうな顔をする。

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