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雪に咲く花
ページ:9
「まあ、お前には以前悪いことをしてしまったからな。出来ることなら協力しよう」
「そうだよな。誤認逮捕したんだもんな」
「バカもん!ああいうのは誤認逮捕とは言わないんだ」

やり取りの後颯人は事情を話した。
雪斗がいじめの事実を学校に訴えようとしているが、正式な証拠がない限り学校側が揉み消してしまうだろう。
その為には佐々木達のスマートフォンを取り上げて証拠を叩きつける必要がある。
暴力でねじ伏せれば簡単なのだが、下手をすると佐々木達が上手く言いくるめて自分が不利になる可能性がある。
そのとき思いついたのが、大木の顔だったのだ。
彼から拳銃を借りて佐々木達を脅かせば素直に罪を認めるかも知れないと考えたのである。
「お前は本当に馬鹿の塊だな」
「何だと!」
「そんなことする前に銃刀方違反で捕まるんだ。もっと勉強してこい」
「ああそういえばそうか」
「まあ、お前が意外と友達思いなのは誉めてやる。本官が協力しよう」
「本当か?」
「ああ、卑劣な人間は罰してやらないとな」
大木が警察の立場を利用して佐々木達を上手く追い詰めてくれたのだ。

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あきゅろす。
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