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コイスルオトメ
4
今日はバイトがない。
だから友達と大学のランチタイム。
学生食堂は和食から洋食まで幅広く
揃っている。カフェテリアもあるし
食の設備はここの大学はとても
充実していると思う。


清潔で綺麗だ。
新しく最近新設されたばかりの
所もあるし…私のお気に入り。


秋なら紅葉した美しい楓の木や
黄色く染まった銀杏の木 など
色とりどりの美しい風景が楽しめる。


春なら満開の桜の木。
ソメヨシノ以外にも枝垂れ桜や
紫桜など様々な桜が植えられている。



そんな見ながら食事出来るなんて
私は幸せだなぁ。


今は冬だから木々や花は
堪能出来ないんだけどね。

「うん…なかなかヘーゼルナッツのブラウニー
アイスクリーム濃厚な味で良いな。
与謝野ちゃん食べる???」

「遠慮しておくよ
アンタよく食べるわねぇ」

この人は与謝野晶子ちゃん。
ボブの髪型がよく似合う美人さんだ。
しっかりして頼れる姉さん体質。
私の相談役によくなって貰っている。


「しっかし、アンタの恋も
発展しないねぇ」

「…今のままで十分なんだ。
大丈夫。楽しいし!!
心配しないで」

与謝野ちゃんは納得いかなさそうな
顔で

「アンタ恋にもっと燃えないと
ダメだね。現状維持するだけじゃ
恋愛にはならないだろ??」

「…私与謝野ちゃんみたいに
美人じゃないし磨いても駄目だし
積極的に行動するのなんて
驚かれるだけだよ。」


与謝野ちゃんは、真っ直ぐ私の
目を見てくる。
真剣な眼差しで
私の頬をちみぎってきた。

「痛い。痛い。痛い」

「アンタ。駄目じゃないか??
努力もしてないのに諦めて
そんなんじゃ何も始まらないだろ??」

「え、与謝野ちゃんっ」

そうだけど今も楽しい。
今の関係を壊すのも嫌だ。
ずっとこのままでいたい。
それじゃあ駄目か…


「もう講義始まるから,
妾は行くよ。千都世
頑張るんだよ。そうしないと
妾が許さないからね」


そう怒って与謝野ちゃんは
椅子を立ってスタスタと
講義のある実験室に行ってしまった。


頼もしい友人を持ったなぁ。
私は…


与謝野ちゃんの言う通り
私は頑張らないといけない。



何を頑張れば良いんだろ???
あぁ。疲れた。



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