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コイスルオトメ
2
私はファミレスで働いているいたって
普通の女子大生


「いらっしゃいませー
2名様のご来店ですね??
席は奥の7番テーブル
ご案内致します。」


私の声が店内に響き渡る。


どんなファミレスで働いているか。
まぁそれはいたって普通のファミレス。


店内は他のファミレスみたいに
高級感のある風に作られている。


壁に有名な絵画の偽物が飾られてたり、
壁紙はレンガ風の印刷がされてある。
もちろん床も大理石の偽物だ。


「ご注文は以上ですね??
では、少々お待ちください」

大理石風の床を渡り
私は厨房に向かう。
そしてカウンターからご注文の品を
お盆に乗せお客さんの所に向かった。

「はい。お持ち致しました
チーズハンバーグセットで
ございます。熱いため火傷に
ご注意ください。」

チリリーン
これは会計のベルだ。
10番テーブルの方と
壁に設置されている
ディスプレイに表示がされたので
私はレジに向かった。


「はいっ。お値段3080円となります。
4000円のお預かりします。
おつりの920円です。 お確かめください。」


「またお越しくださいませ」

よし。今日も普通に接客出来た。
ほら何も変わりのない
ごくごく普通の店員だよね??


「自分で自分の事
普通って言う人中々居ないと思うよ??」

「なに心の声読んでるんですか?
太宰さん」


ニコニコと笑顔を浮かべるのは
私と同じこの店の店員のアルバイト
をしている太宰さん。
私よりも少し後に入ってきた人だ。


身長が高くて
顔は美人顔。
儚い系のイケメンと思う。


「ふふふ。何か読めちゃったよ」

太宰さんは他の人とは違って
不思議な雰囲気を醸し出している。
怪しげな、何だか変わっている。
これだけはいえると思う。


「太宰さんは自分の事
どう思うんですか??」

「んー。そんな事
言われてもそれはわからないかな。」

「そうですか。私が断言します。
あなたは宇宙人でしょう??」

宇宙人、未来人、超能力者は
あたしのところに来なさい!!
以上。

こんな事言ってた人も居たよなぁ。


「嫌だなー。そういう類のもの
じゃないよ」

「いや、絶対そうですよ。
地球侵略はやめてくださいね??」

「ふふっ。分かってるって」

「その反応かなり怪しいじゃないですか!!」

まぁ、太宰さんと話していると
かなり楽しい事は事実だ。


…あ、別に好きな人ではない。
好きな人は別にいたりする。


「おい。ちゃんと仕事に
集中しろ。仕事中…だろうが」


この人が私の好きな人だ。
その名も国木田独歩。
ポッキーに似たお菓子の
トッ○に名前が似ていると思ったのは
私だけだろうか??


「あっ。○ッポさん。
今日も中身がチョコたっぷりですか?」

「ごめん。国木田くーん。
私、ポッ○ー派なのだよー
トッポは飽きちゃった」

「うぇーい。同じです。太宰さん。
やっぱポッキーですよね??」

「信じてたよ。千都世ちゃん」

「はいっ。勿論です。太宰さん」

私と太宰さんは、ハイタッチする。
これもいつもの光景。

「…胃に穴が空きそうだ。
そうだな。もうそろそろ内科検診に
行くか」

国木田さんは眉間に皺を寄せて
ぼそりと呟く。


またやってしまった。
…太宰さんとノリでまた国木田さんに
迷惑をかけて、胃が穴空く寸前まで
してまった。


御免なさい。
今までの悪行がこの言葉で
終わる訳ではない。


いきなり、キャラを変えても
逆に怪しまれるだけで。


結局はこのウザイキャラの
ままでいくしかいけない。


まぁ、私は楽しいんだけど。


最初は国木田さんに
構ってもらいたくて…
国木田さんの反応が
面白くて…


やってたんだけど。
最近、国木田さんをいじっていると


後悔の念に駆らる。
このままで良いのか?


別に私好きなのに。
鬱陶しいがられて
嫌われて


これで良いのだろうか??




分からない。
でもこんな日常は好きだし
何かが変わらなければ
動かないと思う。


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あきゅろす。
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