非日常的な日常
1
こんな山本君萌えない……!!
……家光さん、クソ親父とそっくりなのが気にいらねぇんだけど。
大丈夫、この人達は優しいから……。
Action.13〜親父〜
「ごめんね、こいつバカで変態で……」
「ビックリさせちゃってごめんねー?」
「い、いいえ……。大丈夫です……(……悪い人じゃ、なさそう?怖いですけど……)」
なんだか怖がらせちゃったみたいなので謝罪。
それにしてもこの子可愛い!!!ちょっと俯いて内気そうな所とかすごく萌ゆる!そして敬語キャラ!かーわーいーいー!!!目もおっきいし、メイド服とか絶対似合う!!!
……ん?っていうか何か言いたそうな気が……?だってほら口パクパクさせてるし……?
「どうしたの?」
「あ、あの……その……えっと……(こ、言葉が出てこない!!!怖がるな自分!頑張れ自分!!悪い人たちじゃないし!(多分))」
ヤバいどもってる姿、可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い!!!!!!!萌え要素がぎっしりハァハァ……!
「あの小さい変態は気にしなくていいよ!僕が制裁を加えるからさ!それで何か言いたそうに見えるんだけど、どうしたの?」
「あの、あたし……、あた、あたし……!」
「あ!分かった!理沙の目つきが悪いから怖いんだって!」
「間違いなくお前の奇行の方がよっぽど怖いわ!……別に僕達の勘違いだったらそう言ってね?」
「ちが……っ、あたし、だ、第三夜あたしも、第三夜なんです……!……、」
……え。今、このロリちゃん、なんて言いました?
第三夜?あのティファナに拉致されちゃった、被害者?え?仲間?
「「マジで!!??」」
「は、はい……」
声をそろえて、確認したあたし達にビビりながら頷くロリちゃん。
「ああ、3人目ってロリちゃんの事だったのか!!!え、じゃあ一応名前聞いていい?」
「その前に僕たちが名乗るべきだと思うんだけど。僕は夜乃理沙、そこの小さい変態は桃原空音。どちらも本来高一だけど諸事情により並中生。……ってあなたあたし達の事知ってたっけ?」
「バ、バジルと家光さんから聞きました……。第三夜の事はマーモンに教えてもらいました……」
バジル君!?つかマーモン!?え!?ヴァリアーの人とも門外顧問チームとも何でつながりがあるの!?
「最初この世界に飛ばされた時、ヴァリアーの方でメイドをしてたんですけど……、ついこの前門外顧問チームに拉致されちゃって……」
「メイド服見たかったぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
「…………(そう言えばティファナさんも、『変態っ子』とか『空音ちゃん好みのロリっ子』とか『ツッコミ担当』とか言ってました……)」
「あれ、そう言えば獄寺どこに行った?」
「ごっきゅんだったら、さっき山本と絡んでたよ?山獄?あ、でもリボーンもいたなぁ……。リボ山獄?≪ガスッ!≫」
「……………(どうしよう、仲間がいますけど!!!!)」
理沙の鉄拳を頭で受け止めて、痛みに顔をしかめるあたし。目を開けると……
「ちゃおっス」
「は、初めまして……」
「お前、名前はなんつーんだ?」
「久良木優菜……です」
リボーンと優菜ちゃんが自己紹介をしていた。
「家光の所から来たってんなら、話の予想は付くぞ。お前、俺達とこれから一緒に行動するって事だよな?」
「はい(さすがリボーン……ドンピシャ)」
「え?この子あたしの妹にしていいの?」
「ふざけんなよ?」
うわー!黒笑来たこれ!もう顔文字で表すなら(^ー^#)って感じ!!!
「……リボーンさん」
ここでごっきゅんが割り込むように話に加わってきた。
「もしかして……」
「問題あるのか?山本も通ってきた道だぞ?」
「ぐっ……」
「「「????」」」
なんの話をしてるのか、頭をくしゃくしゃ掻いていた。時々嫌そうに優菜ちゃんの顔を見ながら。
「いいじゃねえか。お前んちには部屋2つあるんだろ?どうしても嫌ならツナんちか、了平か、山本に頼むけどな。右腕もそいつらg「やります!!!右腕の俺が!!!」」
「ああ……」「なーるほろ」
「え、えっと……」
話が呑み込めたあたし達と、よく分からない様子で獄ツナ(違)テンションのごっきゅんの視線にオドオドしてる優菜ちゃん。
「お前!!今日から右腕の俺の家で匿ってやる!!!!ま、俺の部屋を一つ貸してやるだけだがな。自分の事は自分でやれ」
「はぁ……、あ!え?え゛え!?」
今の優菜ちゃんを顔文字で表すなら(゜Д゜)!?って顔。
「え!?いいんですか?あああたし迷惑になるんじゃ……(同居!?え、なんの嫌がらせですか!?)」
「……うぜぇ」
「ごめんなさい!!」
「あれ……?意外といいコンビ?」
「理沙……、優菜ちゃん泣きそうだけど……。ねぇ、大丈夫?ごっきゅん顔は怖いけど優菜ちゃんみたいな可愛い子には優しいと思u≪パシンッ!!≫あう……!?」
えっと、優菜ちゃんビビってたから背中さすって落ち着かせようと思ったんだけど……。あれ?手、はたかれちゃった……?
あたし、そんなに怖かった、かな……?
「あ……!ご、ごめんなさい……!ごめんなさい、ごめんなさい……!ご、めんなさ、い……。ほ、んとうに……グスッ……」
優菜ちゃんは、すぐにハッとした顔になって謝り始め、そして泣き始めてしまった。
「空音……、泣かせた……」
「ごめん!本当にごめんね!謝らなくてもいいよ!怖がらせちゃったあたしがいけないからさ!それにあたし、この通り気にしてなんかないよ!!!何せ能天気があたしの取り柄だもん!!」
さっき、明らかに拒絶心を感じた。あたしは優菜ちゃんに拒絶されてた。優菜ちゃんの瞳は何かに怯えてた……?
「優菜ちゃん!大丈夫!?」「ほら、俺たち怒ってないかんな!」
「ほら、優菜ちゃん!一緒にケーキ食べに行かない?」「泣いたらキュートな顔がもったいないですよ!」
「(訳あり、か……。ティファナの奴、いたたまれなくなって連れてきたな……。ここは空音と理沙に任せた方がいいな)」
泣き始めた優菜ちゃんに慌てて駆けつけたツナや山本君、京子ちゃんやハルちゃんを尻目に見ながらリボーンは帽子を目深にかぶりなおした。
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