DEATHGAME
◆
「ロ、ロイ!?どうしたんだ!?」
いきなり泣き出したオレに驚き、ナフスは焦った声を出した。オレは流れてくる涙をそのままに、ナフスに言った。
「うん…。大丈夫。ごめんね、心配かけて。」
「ロイ…。」
「ちょっと、悲しいことがあってね。…でも、それだけだよ。……………僕、もう行くね。」
わけがわからなくなり、オレは逃げた。
……でも、その判断が間違っていたことに気がついたのは、ずっと後のことだった。
「ロイのやつ、大丈夫か…?」
ロイは初めてあった時から、謎だった。いつもビクビクしていて頼りないけど、たまに見せる目が恐かった。ロイが、ロイじゃなくなるような、そんな気がした。
今日も元気がないと声をかけて見ると、突然泣き出した。その、いたいけな姿に心が揺れた。どうしていいか分からず、慌てていたら、ロイが行ってしまった。
ロイはどうして、あんなに悲しそうにしていたんだろう。何で泣いたんだろう。
そんなことばかり頭の中で駆け巡り、後ろから近づいている気配には気づかなかった……。
ガンッ!
「な゛っ、だ……れ?」
いきなり後ろからから、何かで殴られた。
だんだんと意識が遠のいて行く………。最後に見たものは、複数の足。そこで俺の思考は閉ざされた。
「……準備は整った。」
[*逃げる][堕ちる#]
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