DEATHGAME
◆
結局その日は何も起こらず、時間を過ごした。
そして、夜が明け、翌日。
「リ、リン君、今日も行くの?」
オレは気になっていたことをリン君に聞いてみた。
行かないと言ってくれ〜。
「おう!当たり前だろ!」
お〜の〜。わかってたけど、わかってたけどね〜。はぁ。
……しょうがないか〜。
「そ、そっか、でも僕、今日はいけないんだ…。」
「えっ、何かあんのか?」
「う、うん。僕、仕事が遅いから、居残りなんだ…、ごめんね?」
キミ達に付き合ってられないだけだけどね〜。
「そうなのか…、うん、わかった!」
リン君は少し寂しそうに笑った。
いい子なのは、わかるんだけどね〜。前に見た、リン君の資料を疑うほどに。
リン君の罪は殺人。
でも、あの子にそんなこと、できるのかな〜?知れば知るほど信じられないよ〜。
「ロイなら、やれるさ!頑張れよ!」
……ホント、謎だな〜。
「今日もリン君達、やるらしいよ〜。売人探し。」
いつもの部屋に来たオレは、ラウドにそう伝えた。
「………俺が言った言葉は聞いてなかったのか?」
「意味なかったみたいだね〜。」
ラウドは心底呆れているようだ。
「あの子達がちょこちょこ動き廻ってると〜、こっちの調査ができないんだよね〜。」
「はぁ、アホども…。」
「………ねぇ、ラウド?何も知らない兎ちゃん達とちょ〜っと遊んできてもいいかな〜。」
ラウドはオレが言いたいことを理解し、口角を上げた。
「……あぁ、手加減してやれよ。」
「てかげんってな〜に?ふふ。」
これからのことを考えて笑みが溢れる。
鬼はオレ、逃げるのは3羽の可愛い兎。
「10秒数えたら行くよ〜。逃げないと……食べちゃうぞ。」
キミ達に、夜の恐ろしさを教えてあげるよ。
いーち、にーい、さーん、しーぃーーー……
ロイside end
[*逃げる][堕ちる#]
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