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DEATHGAME



「ラウドさんは、どうしてこんな夜中に出歩いてたんだ?」



リン君はラウドに尋ねた。



「……ただ、歩きたかっただけだ。」



ラウドは一瞬の沈黙の後、静かに言い放った。しかし、納得のいかない者が一人。



「それは本当か?…てめぇが一番怪しいんだよ。今回の事件の男もスペードの奴だったしなぁ。」


「何のことだ。」



クスリの売人のことを言っているのだろうアレクに、ラウドは聞き返す。


ラウドの訳ないじゃ〜ん。こんな時間に、うろついてたラウドを疑いたくなる気持ちもわかるけどさ〜。

オレ達処刑人は夜行性なんだよ〜。



「惚けてんじゃねぇよ!あの男、クスリやってたんだろ!?あの後持っていったのも、それをバレないようにするためなんじゃねぇのか!?」


「えっ!ラウドさん、本当か!?」


「ちょっ、アレクさん!?リン!?」



声を荒げながらラウドに詰め寄り、胸ぐらを掴むバカ。

アレクの言葉に馬鹿正直に信じたアホ。

それを必死に止めようとしているナフス。

オレは蚊帳の外。



「なんか言ってみろや!」


「ラウドさん!どうなんだ!!」



コイツ等馬鹿なの〜?あっバカか〜。

ラウドの顔見なよ〜。こめかみに、いかりマークついてるよ〜。



「………いい加減に、」


「てめぇはそんな奴じゃねぇと、思ってたのによぉ!」


「ラウドさん!見損なったぞ!もうこんなこと止めろよ!」


「しろ。」


ボカ!


「っいってーな!」


ボカ!


「っ痛いぞラウドさん!」



ぷっ、二人してラウドに殴られてやんの〜。キャラ作ってなかったら指さして爆笑もんだよ〜。



「お前等は黙ってろ。なんのことか知らないが、俺じゃない。………もっと周りを見ろ。」



ラウドは坦々と二人に言った。その声色に二人は何も言えなくなった。

少し間を置いてリン君は、口を開いた。



「……ラウドさん。疑ってごめんなさい。」



素直に謝るリン君。



「ほら、アレクも謝れよ。」


「チッ………すまねぇな。」



アレクはリン君に言われ、しぶしぶ謝る。それを見たラウドは、わかったとでも言うように頷いた。


全くも〜。リン君を見習いなよ〜。素直じゃないな〜。



「………もういいか?戻りたいんだが。」


「あっ、引き留めてごめんな、ラウドさん。」


「……お前等、あまり余計なことに首突っ込むなよ。」


「はぁ?」


「これは忠告だ……。」



それだけ言って、ラウドは帰ってしまった。



「何言いってんだアイツ?」


「さぁ?」


「……やっと行ってくれた。怖かった〜。」



ラウドの言葉は届かない……。



[*逃げる][堕ちる#]

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