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DEATHGAME



地下にある、暗く、狭い部屋。オレとラウドは今そこにいる。そこは冷たい冷気に包まれていた。

その一室の中央には一人の男が座っている。男の腕は紐で椅子に括られていた。

男はオレとラウドの姿を確認すると、暴れだした。



「¨アレ¨を、¨アレ¨をくれぇ!」



椅子が、ガタガタと揺れる。



「…おい、¨アレ¨とはクスリのことか?それを誰から貰った?」



ラウドは男に聞いた。



「¨アレ¨がないと、¨アレ¨が……、お願いだぁ。」



しかし、男は聞いてるのか、いないのか、ラウドの言葉に答えない。ただひたすら¨アレ¨、クスリを求めている。



「ラウド〜。」


「わかってる…。」



ボキ!


「あ゛あぁぁぁぁ!!!!!」



ラウドは椅子に括ってあった紐をほどき、男の腕を掴んだ。そして、勢いよく折った。男の腕はあり得ない方向に曲がった。

狭い部屋に男の叫び声が反響する。



「早く言え。次は左腕を折る。」


「ヒッ!」



男はひきつった声をだし、震えだした。そして、痛みに耐えながら話し始める。



「ぁ、¨アレ¨は、く、クスリの事で、す。貰ったのは、か、顔がよく、み、見えなくて……。で、でも、わ、若い、男のこ、声だった。さ、最初はしらなかったんだ!クスリだってこと!」


「どういうこと〜?」


「こ、これを呑めば、つ、強くなれるって…、」


「で〜、その男の言うことを鵜呑みにして呑んだら〜、嵌まっちゃった〜、みたいな〜?」


「……。」


「なるほどね〜。その¨若い男¨、気になるな〜。」


「も、もう、いいで、すか?」


「だ〜め。君には聞きたいことがいっぱいあるんだから〜。」


「!!…ふ、ふざけんなっ!早く、はやく、クスリをよこせ!!」



また男が暴れだした。



「はぁ、めんどくさ〜い。ラウド〜。」



ラウドは指を鳴らしながら、無言で男に近づく。

その顔には少しの笑み。楽しんでいるのだ。この一方的な暴力を。そんな相棒に呆れつつ、オレの口角も上がっていた。


「く、くるなぁ!!!」



地下にあるこの部屋の名前は〈おしおき部屋〉。

しかし、看守達の間では密かに呼ばれている名前がある。

それは、






ーーー死神の遊び場



「ギャァァァァァァーーーーーー!!!!!」



[*逃げる][堕ちる#]

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