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DEATHGAME



男の拳は真っ直ぐリン君に向かっていった。

誰もが当たる、そう確信した瞬間、



ガッ!


「……ふぅ、ギリギリだったな。」



男の拳を間一髪で止めたのは、俺様野郎こと、アレクだった。



「何だコイツ。目の焦点があってねぇぞ。」



アレクは拳を受け止めたまま、男を観察をした。

男の目は何処か遠くを見ているように焦点があってなく、口からは、よだれが垂れていた。

そして、未だブツブツと言い続けている。



「……うゎ、汚ねっ!気持ち悪ぃな!うらぁ!」


「うがぁっ!……ぅ、」



アレクは男の腕を掴み、そのまま背負い投げた。男は背中を打ち、気を失った。


ふ〜ん。さすがハートのトップなだけあるな〜。

……まぁ、俺様のことはどうでもいいけど、この男、確実に¨常習犯¨だねぇ。手がかりになるかもしれないし〜、欲しいな〜。



「ありがとう、アレク。お前強いな!」


「当たり前だろ、リン。アレクさんは俺達のトップだぞ。」


「大したことじゃねぇよ。お前等のこと守るって決めたしな。リン、怪我はないか?」



3人が会話をしているが、オレはこの男をどうしたら、引き取れるか考えていた。



「本当にコイツは何だ?リン、知り合いか?」


「いや、まったく。」


「だよな。」



3人は床に倒れている男を見る。先程の異常な行動に疑問がうまれているようだ。


でもこれ以上、関心を持たれるとやばいな〜。余計めんどくさくなりそ〜。



「考えても仕方ねぇな。コイツどうすっかな。」



所属を調べて見ると、スペードだった。



「スペード、アイツの所かよ。チッ、どういう躾してんだ。」



アレクは、ラウドに対して悪態をつく。



「お前に言われたくない。」



冷めた、鋭い声に場が凍りつく。現れたのはラウドだった。



「ラウドさん!?」


「おーおー、最近は随分と活動的だなぁ。」


「今日はお前にかまってる暇はない。ソイツをよこせ。」


「あ?コイツか?……コイツどうなってやがるんだ?いきなり襲いかかって来やがった。」


「お前等には、関係無いことだ。」


「なっ!?」



ラウドはそれからは何も答えず、倒れている男を肩に背負い、戻ってしまった。

すれ違う瞬間に聞こえた言葉。



『深夜、¨あの部屋¨で。』




[*逃げる][堕ちる#]

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