DEATHGAME
◆
売人を見つけろって言われてもな〜、手がかりもないって言うし〜。どうやって見つけようかなぁ?
「…イ、ロイ?」
「っは!な、何?ナフス。」
しまった〜、今労働中だったっけ〜。考えてたらナフスの声が聞こえなかったよ〜。
「ぼーっとしてたみたいだったけど大丈夫か?」
「あっ、ごめんね?全然大したことじゃないんだ。心配かけちゃったかな?」
デジャブを感じたよ〜。前にもこんなことあったな〜。ホントにいい子だ〜ナフスは。
「そうか?無理するなよ?」
「それはコッチの台詞だよ!まだ怪我治ってないよね?大丈夫なの?」
ナフスの頬には大きなガーゼが貼ってあり、その下には痛々しい傷痕が残っている。
「あぁ、まだちょっと痕は残ってるけど、動けないほどじゃないしな。」
「ロイ、ナフス!こっちは終わったぜ!そっちはどうだ!」
相変わらずの黒いカツラに瓶底メガネのリン君が、遠くから声をかけてきた。
リン君は驚異的な回復力を見せ、傷は完全に消え去っている。
オレ達に向かって走りよってくるリン君を待つ、その時、事件は起きた。
ドン!
「っいて!」
リン君は男とぶつかってしまった。
「いてて、あっ、ぶつかって悪いな。怪我ないか?」
未だ突っ立ったままの男にリン君は話しかけた。
「……………ぃ。ぉ………ょぃ。……、」
「は?」
しかし、男の様子がおかしいことに気付いた。ブツブツと何かを言っている。瞳は虚ろだった。
「何言ってるんだ?お前…?」
不思議に思ったリン君は男に近づいた。
「おれはつよい、おれはつよい、おれはつよい……、」
「え?」
「おれはつよい!」
いきなり男はリン君に襲いかかった。
[*逃げる][堕ちる#]
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