DEATHGAME
これを罪と言うならば
俺の名前は、ナフス。歳は15歳。弟が3人と、妹が1人。5人兄妹の長男だ。
両親はいない。去年、事故で死んでしまった。俺が長男として、下にいる幼い兄妹達を守らなくちゃいけないんだ。
でも、まだ15歳の俺がお金を稼げるはずがない。
あぁ、末の弟がお腹を空かして泣いている。
「待ってろよ。兄ちゃんが今おいしい食べ物持ってくるからな。」
ーーー今日も俺は罪を犯す。
廃れた一軒家、そこには俺も含め、5人の子供。明日の分の食料も水もない。
泣き声が部屋の響く。俺がとった行動は……盗み。
スリ、万引き、何でもやった。
「いやよ!何で他人の子供と一緒に暮らさなきゃいけないのよ!!」
「姉さんの子供だし、うちくらいしか身寄りがいないんだ…。」
「いやったら、いやよ!5人もですって!?無理に決まってるじゃない!!」」
「いや、しかし…、」
「………おじさん、おばさん。俺達は俺達で暮らすよ。………大丈夫心配しないで、」
俺が、守るから……。
「じゃ、行ってくるな。いい子にしてろよ?」
今日の盗みの時間がやってきた。いつもどおり兄妹達に声を掛ける。
「うん!行ってらっしゃい、お兄ちゃん!」
ーーー今日も俺は罪を犯す。
この笑顔のために。
[*逃げる][堕ちる#]
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