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波瀾万丈学園生活

そんなこんなと歩いていると、学園の玄関口(?)
みたいなのが見えてきた。


「…名残おしいですが、私の案内はここまでとさせていただきますね?」


後もう少しで玄関というところで、幹人さんが振り返って言った。

「えっ、ちょっと…!
俺、道わかんないんですけど?!」


「大丈夫です。
ここから先の案内は別の人がしてくれますから。」


というと、幹人さんはスタスタと帰っていってしまった。

え…マジで?


そんなこんなで挙動不振(?)になりながらも、俺は玄関口へと向かった。

玄関口に着くと、綺麗な人が声をかけてきた。

「すみません、緋唯野優季さんであってますか?」

「えっ…あぁ、うん」

「あぁ、良かった。
少し遅かったので心配してたんですよ。
でも、無事なようでしたので早く行きましょうか」

「あ、あぁ…」

スタスタと歩き出すその人の後ろを慌てて追いかける。
…でも、何か引っ掛かるんだよなぁ。

そう思いながら、俺はその人の乗ったエレベーターに乗った。

「大変申し遅れましたが、私、西園寺桜花といいます。
以後お見知りおきを…」

そういってフッと笑った西園寺さんに漸く俺は気づいた。
そうか…

「…顔が笑ってないんだ」

「…今、なんて言いました?」

「え?俺なんか…」

「笑顔がどうとか…」

「あ…あぁっ!
ヤバッ…声に出てたっ!?」

「で?私の笑顔がなんて?」

「いや…だからその…、作り笑いだなって」

俺がそういった瞬間、西園寺さんは物凄く驚いた顔をした。

「…初対面でそれを言われたのは2度目ですよ」

西園寺さんはそういうと、俺を引き寄せて顔を持ち上げた。

…チュッ

渇いた音が脳裏を駆ける。
今、俺…何された?
考える間もなく、西園寺は俺の服の中に手を忍ばせた。

「…こんな気持ちは久しぶりです」

「やっ…離せっ///」

と身を捩らせた時、チーンと音が鳴った。
…エレベーターが止まった音だった。

エレベーターが開く。
しかし、西園寺の手は止まらない。
俺は、必死に足掻いた。

「た…助け…」

「…何やってんだ?
桜花」

「おや?
竜胆こそ、何をしに来たんですか?」

「見りゃあわかんだろ。
エレベーターに乗りに来たんだよ。
邪魔だ空けろ」

「私にとってはあなたが邪魔何ですけど」

「知るか。
そんなの俺に関係な…」

「あのっ!すみません!
口論するなら手を退けてくれませんか?
西園寺さん!」

一瞬忘れ去られたかと思った。
俺が叫ぶと、竜胆とか呼ばれた人は蔑むような目で俺を見た。

「…ふんっ。
まだ盛ってたんだな。
桜花」

「そんな目しないでくれます?
私の可愛い優季が怯えるじゃないですか」

「「いや、可愛いって。
お前、絶対眼科行ったらどうだ(方がいいって)」」

フリーズ。
何故かって?
俺と竜胆とかいうやつの台詞が被ったからだ。

「…お前、自分のことよくわかってんだな」

「人を見下した目でこっち見ないでくれませんか?
後、男子に可愛い言う方が頭可笑しいんだよ」

俺がそういうと、二人はエレベーター内で大きく笑い声をあげた。
えっ、はっ?えっ?
何事ですか?

「気に入った。
俺は東海寺竜胆。
お前、桜花じゃなくて俺にしないか?」

「はっ、何をいってるんですか?
優季は私のものですよ」

バチバチと二人はまた言い合いを始めた。
…今度は俺を引っ張り合いながら。

お母さん…俺、もうやっていける気がしません。

この後俺は、貞操の危機に晒されながら理事長室に辿り着くのであった。






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あきゅろす。
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