☆君といっしょ☆ 3 リカは船長さんの部屋に行く途中ふと思った。 前までは船長さんはちょっと怖い存在だったから、一人で部屋になんて行けなかった。 まぁそれだけ自分が船に慣れてきた証拠だった。 『(お小遣い…何に使おうかな…)』 ガチャッ 『船長さんいますか…?』 リカはドアからヒョコッと顔を覗かした。 「なんだぁ、リカか!何の用だ?」 相変わらず船長さんは昼間からお酒を飲んでいた。 こっちにこいと言ってリカに手招きした。 リカは船長さんの隣のいつもナースが座っている小さなイスに座った。 『あの…皆今日お小遣い貰ってて、私も貰えますか…?』 「…!!そりゃそーだ!忘れてたなぁ、悪い、」 そう言い近くにあった封筒にお金を入れてくれた。 船長さんは優しいから絶対くれる!と確信していてもいざ自分のこともちゃんと用意してくれるとなると、涙がでそうな位嬉しかった。 『本当に私貰っても良いんですか?!』 リカは嬉しさのあまりつい聞いてしまった。 「もちろんだ!オレの愛する娘だからなぁ!」 娘… それはこの船に乗って初めて言われた言葉だった。 リカが震えてるのが分かったのか、白ヒゲは大きな体でリカを包みこんだ。 「何泣いてやがる、もうおめぇはこの船に慣れたんだ!娘でもおかしくないはずだろ?」 白ヒゲは優しくリカに話しかけた。 『泣いてないですー、………オヤジさん…』 小さな超えでも白ヒゲには確かに聞こえた。 「よし!今日は宴だぁ!改めて愛する娘ができたことのなぁ!皆に宴と知らせてこい!」 『は、はい!ありがとうございます!』 リカは部屋を出る前にペコリとお辞儀をし、部屋をでた。 [*前へ][次へ#] |