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日常編?

「それにしても、どうしてこんな状況になったんでしょう? リボーン達は思い当たるものはありますか?」
「ねぇ」
「オレ様も」
「…リボーンとスカルは入れ替わってもあんまり違和感無いように聞こえますね」
「あぁん…?」

がっつり睨みつけてやるが、顔がスカル、そしてヴェルデの中身は風なので軽く流された。

「そう言えば、研究所からここまでって結構距離あるよな?」
「はい。私達も実はリボーンの部屋に向かってる所だったんです。何だかヴェルデと精神が入れ替わってしまっているので、リボーンのコネで今日は学校を休ませてもらおうと思ったんですよ。欠席扱いにされないように」
「随分思考回路が真っ黒じゃねぇか。テメェもヴェルデとあんまり変わらねぇよ」
「私はヴェルデみたいに性質悪くありません。そして無頓着でもありません」
「下らん会話は良い。貴様の身体でも研究出来る知識があるのだからさっさと研究所に戻せ」

風がそう言ってヴェルデを睨む。ほら、とヴェルデはスカルになっているリボーンを見てにっこり笑った。

「それにしても、コロネロ遅くね? 一番スカルの部屋に近いだろ?」
「そうだよな―――て、あ。もしかしてスカルのメールだから無視したんじゃねぇか? まずった」
「オレ様の扱いってそんなに簡単にあしらわれるの?!」

そんなぁ、と肩を落とす我が身体に溜息を零す。それに一応綱吉達にもメールしているのだ。

「…なぁんか、嫌な予感しかしねぇなぁ……」
「私も同感です」
「オレ様も」
「興味の対象外だ」
「よっこいせ」
「貴様! 下ろせ!!」

どうとも思っていない風の身体を担ぎ上げると、ヴェルデはにっこり笑った。

「私達はコロネロの所に行ってきます」
「そう言ってくれると助かるわ。まぁ、綱吉達の所に行くって言っても絶対聞いてやんなかったけど」
「もし中身が入れ替わっていないなら綱吉君の所にはリボーン達の方が良いでしょう? ヴェルデなんて行かせたら面倒になるだけですから」

では、とヴェルデは風を連行していく。
言ってる事とやっていることがマッチしていないのが本当に面白い。何より、あれは傍から見れば実験材料を捕まえたヴェルデの図だ。中身が本物でなければ何されるか分かったものではない。

「スカル。オレ達は綱吉達の所行くぞ」
「じ、じゃあ、せめて! 上来てって!」
「は?」

上、と言われてスカルの身体を見下ろす。タンクトップ一枚だが。

「暑いし、これで良いだろ」
「嫌だよ! リボーンじゃないんだから! せめてTシャツ着て行け!」
「めんどくせぇ」
「この露出狂! オレ様は中身が他人でもそんな恰好で歩かれるの嫌だっつーの!!」

わーったよ、とスカルが持ってきた骸骨のTシャツを着用する。それから―――と、何故かいつものスカルのメイクまで施され、普段よくみるスカルに変貌する。完全なスカルが完成してから、漸く部屋を出た。
その時間は既に登校時間を終えている。しかし、部屋を一歩出れば戸惑った様子を見せる生徒達が廊下で見受けられた。

「もしかして…」
「かもな…」

互いにそんなやり取りをして、リボーン達は綱吉達の部屋へと向った。

リボーンは兄として。

スカルは友人として。

そこで彼等は気づかなかった。
目の前の生徒達が自分達と同じ状況に陥っているのならば、コロネロや綱吉もまた『同じ状況』であるという事実に。

気づくのは、彼ら綱吉達の部屋に赴いてからとなるのだった。



『取り敢えず、集合』end

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あきゅろす。
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