もっと貴方を知りたかった/榛名
「なぁ名前」
「んー?」
「…」
俺の彼女、名前は少し…いやかなり変わっている
「どっか出掛けねぇ?」
「めんどい。つか静かにして、今大事かとこだから」
「…」
まぁいわゆる読書大好きっ子でございまして
何を読んでるのかはブックカバーかかってるしイマイチ分かんないんだけれど、とりあえず小説だろう
読書好きなのはいいんだけど、さすがに俺(彼氏)といるときまでってどうなワケ…!?
俺<<<<<<<<<<<<<<<本
みたいな感じだよね、まじ
俺的には野球の練習ない日ぐらいは名前といたいワケでして…
もし隆也とか秋丸だったらぶん殴ってるだろうけど、こいつには出来ない
それはやっぱコイツに惚れている証拠でして
そんなとこも好きなのかも
しかし!
やはり男としては物足りないというのが本音
あーやっぱ俺って最低だな
理性に勝てない俺がいる
だって俺は名前を押し倒してキスをしていた
それは無意識といっていいほどに
「も…とき?」
「……俺はいつまでも我慢できる奴じゃない
今までは頑張ってたけど、もう限界
つか名前は俺のこと好きなのか?」
「!」
名前は小さく馬鹿、と呟いて起き上がった
「私は元希のこと、好きだよ。好きじゃなかったら家に入れたりしない」
「…確かに」
名前は好き嫌いははっきりしてる方だし、キスだって俺が嫌いなら抵抗なしでするなんてあり得ない
「でも本をずっと読んでたのは謝るよ、ごめん。元希の好きなことを私も知りたかったから」
「え?」
もっと貴方を知りたかった
(野球の解説書!?)
(読んでるのバレたら恥ずかしいから教えなかったの)
***
榛名さんむずい!
んー榛名さんに見えないw
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