[携帯モード] [URL送信]
しゃっくりの止めかた/浦原

「っく…。ひっく……!」
「名前サン、どうしたんスか?」

これから彼、浦原喜助と出かける予定だったのに…

しゃっくりが止まらない


「しゃっ…ひっく…っくりが……、」


しゃっくりが止まらない、そう伝えたいのに

思うように話せない


「困ったっスね…。キツくないですか?」

キツい、と言いたかったがしゃっくりが止まらないので

かわりに首を縦に振った


「うーん。茄子の色は?」
「む…紫?…………ひっく」

「豆腐は何から出来てますか?」
「大豆!…っく…ひっく…」


「なかなか止まらないっスねぇ」
「うっ…ん」

もう私、最悪

なんでこんな日に……



「それじゃあ、これはどうっスか?」
「ふぁ?」

私はいきなり喜助さんに引っ張られて

キスされた

それも、長く、長く………





─────長すぎないか?

だんだん息が出来なくなって

苦しくなる


「ふ…ん、ん────!!」

ドンドン、と喜助さんの肩を叩くが

喜助さんは私の口から離さない




「っ、はぁ………」
やっと離してくれた

きっと私の顔は息が出来なかったことと

恥ずかしさで真っ赤だろう


「何するんですか!死んじゃうかと思った…」

「息を止めれば治るって聞きますからねー」
「だからって…」
「でも嫌じゃなかったデショ?」
「…」

そう言う喜助さんの顔は

なんだか私の答えを分かっているかのように笑っていた


『しゃっくりの止めかた』



(喜助さんはズルい…)
(何のことっスかー)



***
ちなみに茄子の色は高確率でききます
ただし二回目からはなかなかきかないw


1/1ページ


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!