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プレゼント/仁王



「な、明日俺の誕生日じゃし…
何かくれんか?」

彼、仁王雅治とは、ずっとずっと席が隣で

喧嘩とはちょっと違うけど二人で言い合いをすることが多々あった

何て言うか…喧嘩友達みたいな感じ

そして屋上でのサボり常習犯が私達二人

何だかんだでいつも一緒にいて…

いつの間にか好きになっていた

そんな仁王から突然あんな事を言われたのは昨日

仁王がそんな事を言うなんて思ってもいなかった

だってモテるから

きっと色んな女の子から貰うものかと思ってた

だから一生懸命考えた……のに

結局何も決まらないで仁王の誕生日が来てしまった



「あ、仁王…」

「雅治ー!はい、プレゼント」

声をかけようとしても可愛い女の子達が仁王の周りには集まっている

そんなこんなで朝の時間は過ぎてもうすぐ一時間目が始まる

だが…仁王の姿が見えない

まさかと思い屋上へと急いで向かう



「仁王………!!?」


バタンと思い切り扉を開けて直ぐに視界に映るのは、仁王の姿

「いた……」

「おはようさん。朝は全く話せんかったのう」

フェンスに寄りかかる仁王の横に私も同じく寄りかかった

「そんなことより…私、謝りたいことがあるの!」

「プリ」

「仁王昨日言ったじゃん。プレゼントくれって
でも私用意出来なかった…」

下を向きつつかすれぎみの声で私はゆっくりと言う

「…なんじゃ、それだけか」

は…?

「そっ、それだけって何よ!仁王が言ったんじゃんか!!」

「そうじゃけど、俺はお前さんが一生懸命考えてくれただけで充分じゃけ」

何よこいつ…

嬉しいことを言いやがって
「まぁでも俺の言うこと一つ聞いてくれんか?」

「…いいよ、何?」

「目、瞑って」

私は言われた通りに目を瞑る

真っ暗な闇の中で分かったのは唇にある温かい感触

「っ……にお…!?」

「好いとうよ」

耳元で感じる仁王の声と吐息

「返事言うのが俺への誕生日プレゼントじゃ」

「何それ…何言うかわかってんでしょ」

「ピヨ」

yesと言う代わりに私は仁王と再び唇を重ね合わした



『プレゼント』


(今年のプレゼントはお前さんじゃな)



***
キザな男だぜ←
そんな仁王が管理人は大好きですw


Happy birthday!

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あきゅろす。
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