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崩壊する塔


「っ、でか…………」

跡部はどんだけ金持ちなんだ

こんなでかい別荘見たことがないぞ


「他の学校は先に来てたようだね
潤、しばらくは自由らしいから挨拶しに行ってきなよ」

幸村の言葉に甘えて潤は近くにいた青学へと行く



「潤君!!」

このぶりぶりした態度は宮内麗華だ

「麗華さん、お久しぶりです」

「もぉ-、同い年なのに超可愛いっ」

そういって僕に抱きついてきた


「ちょ、麗華ぁ!?何やってんのさ!」

僕と麗華さんを引き離したこの男はきっと麗華さんが好きなんだろう

いや、青学は皆好きなのかな

だって僕のこと睨んでいるから…冷たい目で

「もう英二ったら!潤君は立海のマネジなんだよ」

「…よろしく。佐倉潤です」

「先に行っておくけど、麗華に手をだしたら許さないよ」

何だか厄介そうな男が出てきたな

「周助ぇ、大丈夫だよぉ。てか、皆仲良くして。ね?」

麗華は甘ったるい声で青学の皆にいった

「それじゃあ失礼します」

「うん、ばいばぁいっ」

全くウンザリだ

もしかしなくても僕は彼女を好きだと思われてるんだよな



「麗華、あんまり彼に近づくなよ」

僕が少し遠くにいったから聞こえないと思ったんだろう

全部聞こえてるよ

「何でぇ?潤君は大丈夫だよ!麗華に何もしないもんっ」

「でも──…」

「皆心配しすぎ。潤君は彼女とは違うんだよ?






──────綾ちゃんとはね」





僕はその一言を聞き逃さなかった

彼女の言った人物の名前を…







あぁ、君達だったんだ……

テニスを愛する人に悪いやつはいない、そう思ってたのに…






何かが崩れた音がした





(まるで僕の心のようで)

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