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物語も最終章へ


「……赤也、ブン太、ジャッカル。少し潤と話がしたいナリ
席開けてくれんかのう?」

「は……?」

「え?何でッスか?」

「分かった。赤也、ほら行くぞ」

状況が分かっていないのはどうやら僕と赤也のよう



「仁王……」

話って何?って言おうと思ったときだった

優しく、でも強く仁王に抱きしめられた


「仁王…?」

僕はもう一度仁王の名を呼ぶ

「……お前さんは大馬鹿ものじゃ」

「うん…本当だな」

「何一人で背負っちょる。潤には俺らがいるじゃろう?」

「うん…」

だんだん仁王の腕に、手に、熱がこもる


「もう…心配させるんじゃなか」

「ごめん…ごめん……な」

何だか安心する

何だかドキドキする

仁王といると不思議な気分になる


「潤…」

仁王が少し体を離して僕の頬に手を添える

おや?ちょっと待て

これはなかなかヤバい雰囲気じゃないのか?

急に冷静な判断が出来るようになってきたぞ

「におっ…」

「おい、潤ー……」

「…………」

タイミングが良いのか悪いのか、勝手に部屋に入ってきたのは跡部だ



「……」

跡部は確実に混乱している

「お前ら……?」

「見て分からんのか?良いとこなんじゃからさっさと出てきんしゃい」

「ちょ、何を言うっ……。跡部、違うから!誤解だ………っ」

僕にそんなつもりはないのだから、必死に誤解を解く…というか仁王を部屋から追い出した

「………そうか。……まぁ…潤、例の件はいい証拠が出てきたぜ」

こいつ…まだ疑ってるな

しかし、そんなことよりいい知らせだ

「ありがとな。あとは…此方でなんとかするよ」

「あぁ。無茶だけはするんじゃねぇぞ」

「分かってる」

僕の秘密が麗華にバレてしまった以上、早急にことを済ませなくてはならない

そういえば女ってことはバレてないみたいだな


さぁ……

そろそろ終焉の時間だ








(全ての真相を知るのはもうすぐ)

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あきゅろす。
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