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平凡な日々に亀裂を…(長編)
天狐仮面さんが可哀想だな〜




あっつい…
目眩がしそうなぐらいあっつい









『そこまで!天晴れ!!』



信玄公の声が響いたと同時に、俺は刀を鞘に戻し、周りを再度見回した。



「はぁ、はぁ…
悠……?何対何だ?」


「翔の167対幸村の133だな…
お前の勝ちだぜ」


「よっしゃ…
あーつかれた」


「某はまだまだ修行が足らなかったで御座る。
なれど翔殿!!次お相手していただくときは必ずや勝って見せましょうぞ!!」


「幸村やる気だねぇ
翔大丈夫?」


「あ?あぁ」



つかれた…あんなに動いたの久々だよ


俺は基本的に急所を素早さを利用して仕留めてたから
殺さないようにするのは骨が折れるし



ましてやつばぜり合いになったときなんて、熱血の男に勝てるわけねぇだろ?











「はぁ…さてつぎは、」



汗をポケットから出したハンカチで一先ず拭って、扉の方をみた。


『ならば、この漢いかにさばく?』


また信玄公の声が響いた。
あっ次ってもしかして…




シュン!


俺がみていた扉の前辺りに黒い霧が現れ人影が見えた。



やっぱり(笑)



「ようこそ我が武田道場へ…」



人影の正体がわかった瞬間、
わざとらしい身ぶりでお辞儀をしながら…そいつは言った。



「「「くっ…あははは!!」」」



俺と悠と真都の笑い声が見事にハモった


だって笑うだろ…



「??なぜ笑っておられるので?」


「ぷふっ…くっ…だって」


「あはは…う…言うな…って真都」



笑いながら震えてるよこの二人…
でも何かあまりにも佐
…じゃなかった

天狐仮面さんが可哀想だな〜


疲れたし、どう考えても戦えねぇから(笑っちゃって)



ここは適当にこじつけて幸村に任せようっと












……………………



妙にいたぁい沈黙だなぁ…



「…じゃっ、あとは任せたぜ。」

ポンッと幸村の肩を叩き、悠と真都の座っている隣に俺は腰かけた。



「何だよ翔、佐……
アレは殺らないのか?」


「アレって
あ〜…疲れたしあちぃから殺らねぇよ」


「二人とも…殺っちゃダメだよ



幸村には聞こえないように話してる。
理由?
んなもん簡単…
だって幸村は俺に「共に戦いましょうぞ!!」とか言い出すに違いねぇだろ


今の俺には天狐仮面とやらの速度を越えて動くだけの体力はねぇし、なにより負けるのは癪にさわる
あっ普段なら負けない自信はあるぜ?




あとは…

笑って刀が握れねぇ…(爆)




「翔殿??」


「おっと、ごめんな…
幸村、ほら相手一人だぜ?男は
そうだなぁ………
正々堂々…だろ?」



「正々堂々…でござるか…
わかりもうした!!
翔殿!!御館様!!果たして見せますぞー!!」


「おぉ、やれやれ〜」



なんか俺、今御館様と同じ扱いになってなかったか…

よっ喜んでも…いいのかよ




さて、幸村対天狐仮面
勝負開始だな♪
展開を考えると…御愁傷様、だな




「どっどうも〜」


「む!?貴殿なぜこの幸村を知っている?」


「わっわたしは猿飛佐助の友人だ」



友人……ねぇ(笑)


普通なら一発、いや、
幸村以外なら一目で正体ばれるよなぁ…


だって仮面つけただけだし〜



さて傍観に徹しますかねぇ…(笑)









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