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未定。
33
いくら待っても始まらない。
どんだけ待たせるんだよ!

「ねぇー、なかなか始まらないねぇ。」

小鳥遊は暇そうにキョロキョロと辺りを見渡している。

体育館の中には色々な格好をした人達がギュウギュウ詰めになっている。
どこかのお姫様、王子様、バニーさんに猫もいる。
本格的に変装した人達や制服のままの人達など本当に様々だ。
だが、皆一様に言えるところは、ほぼ全員がソワソワと落ち着きがないところだろうか。

なかなか始まらない開会式、これから始まる学園祭、未だ現れない生徒会への期待。
これもまた様々だ。


体育館に入場して、早20分がたった頃、やっと生徒会が入場してきた。

「「きゃーーーーーー!!!」」

一気に館内の熱気が上がり、悲鳴のような歓声が上がる。

咄嗟に耳を押さえたが全然音を遮る事が出来ていない。

「きゃーうるさーい!」

これには流石の小鳥遊も耳を塞いでいる。

しかし、声は止まずさらに大きくなっていく。

生徒会の面々はその事に気をよくしてるのか手を振ったりして歓声に応えている。
諏桜も例外ではなくにこやかな表情を向けている。

ムカつく……
って何で僕ムカついてんの?!
アリエナイ、アリエナイ
べっ、別に諏桜さんが歓声ににこやかに応えようと僕に関係ないじゃん!
そうだ、疲れてたんだよ!
疲れてたからムカついたんだ!

よくわからない自分の感情に適当な理由を付けて頭から追い払った。

「皆さん、静かにしてください。」

生徒会会計の人が舞台の中央に設置されたマイクの前に立ち、一声掛けると辺りは一瞬にして静かになった。

「先ずは、こんなに皆さんをお待たせしてしまった事をお詫びします。
何処かの誰かさんがバックレたせいで仕事が終らず、ここまで長引かせてしまいました。」

会計はそう言って書記の方を見た。
書記はどちらかと言うと小鳥遊のような部類に入る人で、悪びれる様子もなく「てへっ」と笑った。
それに野太い歓声が上がったのは言うまでもないだろう。




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