長編@ 〃 「正文叔父さん!!!!」 ノックも無しに 理事長の扉を乱暴に開け 正文の甥 本郷直弥が入って来た。 「………直弥……扉は静かに開けなさい…高校生にもなって…初歩の礼儀だよ?」 高塚正文は書類を見ながら 眉をしかめて言った。 「そんなことより 何だよ!!!!薫に必要以上近づいたら退学って!?横暴だろ!?そんなの…」 「………そんなって…(本来お前は篠北君には接触できないと言うのに…)ふぅ…お前には何度も説明しただろう?…お前の行動は篠北 薫君は迷惑している…お前が近づけば お前の信者たちがまた篠北君をイジメにかかる…と……現に風紀委員長などは かなり篠北君を敵視しているようだしね…」 「…何が信者だよ!?…オレには関係ねぇよ!!オレはそんなの望んじゃいない!!!!」 「…望む望まないは別としても ここはそういう場所なんだよ!……あんまり篠北君に迷惑をかけるようなら いくら甥でも退学だからな…直弥」 高塚は素っ気なく言う。 「………叔父さん………なんか前より…俺に冷たくなったよね?」 本郷は前々から感じていたことを高塚に言ってきた。 「…………そうだったかな?」 「そうだよ!!!!…前なんかウザイくらい直弥 直弥って言って纏わりついてきたのにさ!!」 「…ヤキモチか?」 「なっ!!!!…違う!!!!」 「…………直弥には悪いが 私も自分が可愛い……世界の篠北を敵にまわしてまで お前を庇うことは出来ないんだよ」 (…それに今の私は…直弥より薫君のことが気に入っているのは確かだ…) 「………………わかったよ…叔父さん…」 (…薫は俺ンだ!!!!…だけど退学したら薫に会えなくなる…そんなの嫌だし!!!!…仕方ない…表向きは大人しくしていて…裏でこっそりと攻めるしかない…) 直弥にしては 珍しく頭を使ったようである。 [*前へ][次へ#] [戻る] |