白銀の昇り龍
集合!!
14:00。魔の時間がやってきた。
スプレー落としを持った俺とテツ。
矢崎と不機嫌そうな宮浦。
そして、矢崎と宮浦の子分的な7人。
ここまでは良い。
宮浦が不機嫌そうなのにも目をつぶろう。
問題は。
「なんであんたがここにいるのさ、相川」
そう、相川である。
あの、相川である。
なぜか子分は連れずに、一人で来た模様。
どういう心境の変化だろうか。
「呼ばれたから来た」
まあ理屈には合っている。
ついでに「なんか文句あんのか?」と言葉ではなく態度で表わしているあたりもいつも通りだ。
なんだが、お前、そういうキャラじゃないだろうが。
むしろ、「あ? んなの知るかよ」とここに来ることもしないだろうに。
本当にどうした。
もちろん、宮浦の機嫌が悪い理由もこいつである。
最初は朝のことでご機嫌ナナメなのかと思っていたが、どうやら違うらしい。
相川を睨む目が半端ない。
なに、お前、そんな顔できたのか。
そして、俺の隣でスプレー落としを手にしたテツも少々気が立っている。
これはまた、珍しい。
どうやら、気に入らない人間がいる様子。
その目線の先には………。
『なぜ、西島先生がいらっしゃるんですか?』
それも、いつも通りの奇跡的なまでにだっさい着こなしで。
「慈善活動をすると伺ったので、お手伝いしたいなーと思いまして。
お邪魔でした?」
『あ、いえ。ただの罰なのですが、いいんですか?』
うちのテツがなんでか機嫌悪いから帰れだなんて言えない、よなぁ。
「むしろ、やりたいんです。では、参加させていただきますね!」
………なんだか、面倒くさくなる予感が、した。
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