白銀の昇り龍
-03(※)
天気の良い、爽やかな朝。
そんな空模様とは裏腹な、よどんだ空気が漂う室内。
うつ伏せで寝る、俺の背中から腰に回された筋肉質な腕。
その腕より下に位置する後腔が熱い。
年甲斐もなく、テツは東の空が明るくなる頃まで、腰を振り続けた。
………相当溜まっていたみたいだ。
昨夜は、正常位に始まり、そのまま俺が上半身を起こして向かい合ったまま第2ラウンド、そこからテツが後ろに倒れて騎上位で第3ラウンドしたのまでは、はっきり覚えている。
一度抜かれてバックでまた挿入されたときに、テツが俺の性器にオナホールを付けてきて、そこら辺から記憶が曖昧だ。
オナホは反則だろ。
そういや、夢うつつな状態の時に、テツがなんか言ってたな。
(「もうそろそろ止めましょうか。体、綺麗にしないといけませんし」)
ああそうだ。
そこから内風呂に連れて行かれて、今度は浴槽の中でヤられたんだ。
やけに重く感じる体を動かしてみると、結合していた箇所以外は特に痛くなかった。
なんでだ?
「お目覚めですか?」
俺が身じろぎしたせいか、テツが目を覚ました。
振り返れば、まだまだ眠そうな男前がこちらを見ている。
………相変わらず、寝起きのこいつの色気は半端ねぇ。
『腰が、ってかどこも痛くねぇ。なんかしたのか?』
「ええ。翌日に差し障りがあっては困りますから、若がお休みの間にマッサージをしました。
つい先日にやり方を覚えたばかりだったので自信なかったのですが……効いたみたいで良かったです」
にっこりと微笑んだテツは、時計を確認し、ベッドから起き出した。
「朝食の準備をしてまいります。若はいましばらくお待ちください」
『いや、俺のはいい。教師の分は用意されるんだ』
そう言うと、少し寂しそうな顔をされた。
なんとなく、気まずい。
『そんなことより………』
「はい?」
『いい加減、パンツ穿けよ』
ワイシャツは羽織っているくせに下はマッパとか、意味わかんねぇ。
変態じゃねぇか。
「…………ムラムラしません?」
『あ゛?』
「一晩中、コレが若の中に入っていたんですよ?」
コレ、と自らの性器を指差す。
ああ、なるほど、ね。
『テツ、お前、若いな』
「まだまだ現役ですから」
しゃあねぇ。
『こっち、来いよ』
起き上がり、ベッドの縁に腰掛けて、テツを手招きする。
目の前にテツが立てば、顔の前には、少し上向きになった性器。
それにキスを送ってからくわえてやれば、テツは満足そうな吐息をついた。
たまには、頑張っている部下を労うことも必要だ。
………たまには、な。
こうして、今日一日が幕を開けた。
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第2章「若VS生徒たち」
- END -
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