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白銀の昇り龍
わ す れ て た

その後、ピンク頭を説得してなんとか謹慎になったばかりの浜中を引っ張り出すことに成功した。

ピンク頭は、

「謹慎にしたばっかりなのに〜」
「っていうか先生はいいわけ?」

とぐちぐち言っていた。

要するに、謹慎処分を下した直後に本人を引っ張り出すと、風紀の面子に関わると言いたいらしかった。

しかし、俺の

『被害者の私が加害者である浜中先生を連れてくるように言っているんですよ?
他の生徒たちに私みたいな思いはさせたくないです』

という言葉で

「じゃあ、こっちから要請があった場合のみ、監視者付きで外出許可ってことで伝えてくるわ」

となんとか妥協してくれ、そのままピンク頭は部屋を出ていった。


因みに、今、俺は。


再び銀髪寡黙青年と2人で廊下を歩いている状況だったりする。

なんでも、職員室まで送ってくれるそうだ。


………いらねぇのに。



「礼を言う」

『え?』

「風紀のことだ」

『………まだスタート地点にも立っていないですよ』

「それでも、だ。あんたも被害者なのに、浜中を連れてくることに積極的になってくれた」

『……被害者だから、ですよ』

「そういうものか。………着いた」

『ありがとうございます』


そう言うと、彼はさっさと方向転換して帰っていった。

………嫌な感じはしないけど、なんだか不思議な感じのする奴だな。

俺は何ともなしにその後ろ姿を見送ってから、職員室に入った。


すると。


「「大丈夫でしたか!?」」


突然のサラウンド。

そしてその発信源である和久井と屋島が駆け寄ってくる。



で、何が大丈夫?


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