白銀の昇り龍
嫌な邂逅 -01(※)
浜中は、見るからに力がある。
俺は喧嘩はそれなりだが、体格も力もはるかに上の相手はやはり面倒くさい。
身動きが取れないほどきつく抱きしめられてキスされている現状では、なおさらだ。
っていうかコイツ、本当に今のこの俺でもイけるんだな。
『んん…!』
こ、腰……!!
すっげやらしい感じで触られた!
「はっ……腰触っただけなのに随分と可愛らしい反応するじゃねぇか」
『………………』
………なんだろうこの屈辱感。
ふと。
浜中の手が顔に向かって伸びてきたのが見えた。
パシッ
「……なんで顔見せねぇんだ?」
『コレっ取られたら……ただでさえ劣勢、なのに……さらに状態、悪くする、だけなんで。』
「触られて感じてんだから素直に喘げよ。相手がいるってことはそれなりに開発されてんだろうが」
『い、やで…す』
「見た目を裏切って強情な奴だなぁ」
あんまりしつこく浜中が触るもんだから、抵抗して動いた手がベッド脇のペン立てにあたって落としてしまい、派手な音がした。
だが、そんなことは浜中には関係ないようで。
「はっ………人のモン取るってだけでも興奮すんのに、暴れられるとますますその気になんじゃねぇの」
『あく…しゅ、み!!』
「いつまでンな口叩いてられるか、な!」
………ブツを遠慮会釈なく触られた。
まじ、半端ねぇんですケド。
「おら、声出せ、声」
『ンン……』
「っとに強情だな。じゃあこれは?」
『くぅ……んぁっ』
「いーいねぇ。だんだん声出てきたじゃん。………このまま俺に抱かれちまえよ」
『やっ……です』
「っとに強情」
そう言いながら浜中は、猛った自身を俺の太股に擦り付けてくる。
『やめっ……』
俺が拒絶の声をあげたその時。
シャッ………
「うっせーんだけど」
隣のベッドとの仕切りになっていたカーテンが音を立てて開かれた。
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