白銀の昇り龍
-04(※)
『で、何人ですか?』
「は?」
『何人で私を犯そうっていうんですか』
答えによっちゃあ、後日ばらばらにシメあげる予定。
「いやノープラン。とりあえず先生ヤッたところ撮って相川たちに叩き付けることしか決まってない」
『………はい?』
え、それってなんか意味あんの?
俺の表情から読み取ったらしい矢崎が、溜め息まじりに補足してくる。
「あいつらは、アンタをマワすのが目的だ」
『まぁそれは知ってますが』
「初めて男を受け入れたばかりの体で、そのまま何人もの相手をすれば、そいつは滅茶苦茶になるだろーが」
『まぁなりますね………ん? ひょっとして、私が初めてじゃなかったら、相川たちの計画が狂うから?』
「ああ。ついでに先に動画をアップしちまえば、もう相川たちがやることはねぇだろ。というわけで、先生。おとなしくヤられとけ」
ぇえ? さすがにそれは嫌だなぁ。
んー、多分もうすぐだろうから、ここはおとなしくしておくか。
「はい、じゃあそのままこっち来てー」
教室の中心にまで連れて行かれると、目の前には情報屋モドキ。
「たいしょー、ホントに俺が最初にやっていいの?」
「俺はソイツじゃ勃たねぇから。好きにしろ」
「やりぃ!」
コイツ、ホントにこの姿の俺を相手にできるんだ……。
そんなことを考えていたら、情報屋の手が眼鏡に伸びてきた。
『眼鏡は外してほしくないのですが……』
「え? なんで?」
『視界が悪いのは怖いですから』
そういうと、相手は笑った。
「なぁに〜? 視界が悪くなる方が男相手に抱かれることよりも怖いの〜?」
だって素顔晒せねぇし。
『ええまぁ』
すると、情報屋の雰囲気が変わった。
「センセー、もしかして処女じゃない?」
『バックバージンを処女というのなら、私は処女じゃないですね』
「嘘だろ?!」とか「アレ抱けんの?」という声が飛び交う中、口は笑みの形を保ったままで目は笑っていない情報屋の指が突然、俺のワイシャツの前を裂いた。
ボタンが綺麗な弧を描き、音をたてて落下する。
急に不機嫌になった相手に内心首を傾げる。
何がきっかけでコイツはこうなった?
「ガタイの良い男に両脇抱えられて、前が破れたワイシャツ着てるとかマジエロいよセンセー。
ネクタイしたまんまなのが更にイイ」
そう言いながら俺の胸に触れる手は、あまり温度を感じられない。
そしてその手は、俺の乳首を捉えた。
『…っ』
「ああホントに経験あるんだね。やらしーな」
いややらしーのはお前だから。
「触っただけでこんなんだったら、舐めたらどーなるんだろね」
レロッ
『ん……』
ゴクッ
生唾を飲み込んだ音が両脇から聞こえた。
「あははやっぱりイイ反応。でもそれが気に入らないかなぁ」
真っ暗な瞳が俺の目を覗き込んできた。
あーあ、嫌な予感。
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