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白銀の昇り龍
入学式

今日は入学式当日。

んで、俺はただ今すっげぇ気分が悪い。
理由は簡単だ。


「なんだか緊張しますね、大城先生」

『ソウデスネ』


俺の隣にいるコイツ。
ガタイがすごく良くて、背も高い。喋り方なんて浜中と比べたら天と地の違い。

なのに、前髪なっがいわしかもその髪型で黒髪だわ、メガネだっさいわ。
そもそもスーツの着方からしてアウト。スーツ着てダサいってどういうこと………。

とにかく、いろいろ残念なヤツ。名前は西島悟。


「大城先生って、僕のこと嫌いなんですか?」

『……………好きとか嫌いとか、昨日が初対面なのにそんなのないでしょう?』


ただ、こんなヘンテコリンな奴にあんま近づきたくないだけ。

っていうのを名前の如く悟れよ。



そうこうやっているうちに、在学生が体育館に入ってきた。

まぁ、サボってる奴いるだろうから、これで全員じゃないんだろうけど。


カラフルだな。頭も服も。


「彼ら、シャツはどうしたんでしょうね」

『っていうか目が痛くなるような色合いですね』


俺も西島も唖然。

彼らはバラバラと席につき、話し始めたり、教師陣にガンを飛ばしたりしている。


とそこへ新入生が入場。


「『……………』」

「大城先生?」

『なんでしょうか』

「僕、新入生ってもっと初々しいものだと思ってました」

『そうですね………でも、ある意味初々しいんじゃないですか?』



一番空気がギスギスしてて。



「これじゃあ、1年の担任は大変でしょうね」

『なんで私たち新任が受験生の担任なのか、なんとなくわかりますね』


1年生は各クラス内での順位が決まって落ち着くまで、かなりの波乱尽くしだろう。


『ってあれ?』

「どうかしました?」

『あー……いや、何でもないです』


いつの間にかコイツ(西島)と普通に話してたぜ。


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あきゅろす。
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