アンタとオレの関係
練習
騎馬戦の打ち合わせが終わり、綱引きの説明も終わったところでお昼になった。
午後は本格的な練習が始まるので、しっかり食べとかないとね!
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
お昼も食べ終わり、午後一番にやったのは、騎馬戦の練習。
午前中に実際に騎馬を作ってみたから既に体感済みだが、やっぱり上は高い。
だけど、かなり安心感もある。
下の3人が3人とも弓道部だとかで、足腰がしっかりしている上に、腕の力も凄いのだ。
そんな俺たちは、夾が上に乗っている大将騎の護衛騎。
大将騎の騎馬は有志に健ちゃんに裕行会長。
………………すっげ強そう。
因みに、この学園の騎馬戦は少し変わっている。
普通は相手の騎士の帽子を取ったら終わりなのだが、ここでは、騎士が騎馬から落ちるか、もしくはラインから出てしまったら負け。
かなり激しいものだったりする。
そんなわけだから、体格的にも体重的にも、騎馬になっていた方が良さそうな夾が騎士になっているのだ。
………俺、大丈夫なのかな。
そんなこんなで実践。
60人ずつ、合わせて15騎での対戦を3回やる。
俺と同じチームには蒼太がいるだけで、あとはバラバラだった。
となると必然的に、以下の状況になるワケです。
俺がいる騎がその15騎のチームの中心になる
↓
他3チームの中心騎と俺がいる騎が当たる
↓
他3チームの中心騎は、夾・有志・健ちゃん・裕行会長の騎、柔道部の方々のみの騎、レスリング部の方々のみの騎
↓
俺1人だけ腕力がない
↓
俺………大丈夫?
実践練習で横一列に並んで相手チームと対戦したときに、特に不安になった。
『やっばくない? なんかみんな強そうなんだけど……』
不安がる俺に、下にいる平原先輩が声をかけてくれた。
「たぶん大丈夫だと思うよー? 最初は怖いだろうけど、すぐに慣れるってー」
………慣れる慣れないの問題じゃないんだけどなーと思いながらも励ましてくれたことに対してお礼を言った。
『それより、俺、重くないですか?』
「ぜんっぜん!」
「むしろ軽いくらいだ」
「遼くん、ちゃんとご飯食べてる?」
………ぅおお、ご飯食べてるかまで聞かれたι
『あ、ありがとうございます。それと小林くん、俺、ご飯はちゃんと食べてるから!』
心配は嬉しいんだけどね。
ちょっと切なくなりました。
増えてくれよ、俺の体重…………。
◆◇
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