アンタとオレの関係 -10 今の俺は元気いっぱいです!! いやむしろ闘志に燃えています!!! 打倒永作先輩! 目指せA組1位!!! とりあえずは、臨戦態勢に入らねば。 俺は、ハーパンの上からジャージを穿いて今まで体育祭に参加していたのだけど、今こそコレを脱ぐとき!! そう思っておもむろに脱ぎ始めたら、なぜか歓声と写メの音が。 「な、なにやってんだ!!」 『んえ?』 他の人たちが(なんでか知らないが)俺を責めたときも何も言わなかった夾がとんできた。 『なにって………ジャージ脱いでるだけだけど』 「なんで」 『ハーパンの方が走りやすいもん』 「ハー…パン?」 そう言った夾の目線は下へ。 かと思えば、俺のジャージに手をかけて、一気に引きずり降ろした。 その途端。 「「「キャー!!!」」」 という生徒の悲鳴にも似た歓声と、 「「ぅおい!!」」 怒り心頭という感じで叫んで裕行会長たちが夾を取り押さえた。 『え? え?』 「遼くん、大丈夫?」 駆けつけてきた蒼太が心配そうにこちらを見てきている。 とりあえず。 『大丈夫だよ? 蒼太。あと、夾……いきなりしたらびっくりするだろ!?』 「「「そういう問題?!!」」」 あれれ? 「で、夾くんはなんでいきなりあんな暴挙に及んだのかな?」 笑顔が微妙に怖いデス、裕行会長。 「遼がおもむろに下を脱ごうとしてたから………」 「……下?」 「ああ。ジャージの下にハーパン穿いてて、だから脱ごうとしてたんだって」 しばらく、思案顔をしていた裕行会長は、急ににっこり笑って、 「グッジョブ! さすが俺の従兄弟だわ」 や、意味がわからないよ天王院家! ◆◇ [戻る] |