アンタとオレの関係
仮眠室から聞こえる声
俺は、この1週間働きづめだ。
理由は簡単。来週行われる全校レクリエーションの準備があるから。
と言っても、普段ならこんなに働かない。
今回は、遼がいるから。
遼と過ごすために手回しをしておきたいから。
そう思って、昨日も遅くまで仕事をしていた。
3時間目の授業までは真面目に出て、4時間目はデータの打ち込みをやろうと、生徒会室に赴いた。
自分の席に座って、いざ仕事を始めようと思った俺の耳に、人の声が聞こえた。
声は仮眠室から聞こえている。
〈ん………んは……ぁ!〉
誰かが連れ込んでやがるな。ったく。朝っぱらから元気なこって。
半年にわたる禁欲生活をしている身としてはイライラする。
〈ん! あぁ…ん! ん…!〉
〈……感じてるリョウくんて、すごくカワイイね〉
【リョウ】だと!?
俺は、違う【リョウ】であることを願いながら仮眠室のドアを開けた。
そっと開けた扉の向こう、ベッドの上に人が2人いた。
片方は俺の従兄弟。
そしてもう片方は………
下半身に衣服を纏わず、足を広げさせられ、目を潤ませ、顔を真っ赤にした……遼だった。
沸々と怒りが沸いてきた。
2人は俺に気づいていない。
どうしても2人だけの世界を壊したくて、俺の存在に気づかせたくて………考えるより先に言葉が出ていた。
「何してやがる裕行」
こちらを向いた裕行の手にあるものを見た瞬間、怒りのボルテージが一気に沸点まで到達した。
◆◇
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