アンタとオレの関係
え、それって………
「「いい加減離れろよ/なさい」」
夾と裕行会長のブリザード級の態度にも動じないピンク頭と譲先輩。
「こら譲」
「うぅ……」
あ、名倉先輩のおかげで、譲先輩は離れてくれた。
でも、やっぱり首ねっこつかんで引っ張るのはよくないと思うよ、名倉先輩。
小動物はストレス感じやすいんだから。
「離れてよ、春一」
こちらは宮古先輩がピンク頭の腕を掴んで引っ張っている。
「なーにー? 宮古チャンてば、ヤキモチー? 俺にフォーリンラブ?」
「んなワケないでしょ!」
「えー! 俺、宮古チャンだったらいつでもOKなんだけどなぁ」
「いーい加減にしなよ、ピンク頭春一」
部屋の隅の方で、今まで黙って成り行きを見守っていた初音先輩が、そこに割って入ってきた。
「んなっ!! ひどいっすよ初音先輩。だいたい、ピンク頭って、遼ちゃんの専売特許じゃないですか!!」
専売特許って…………ι
「とりあえず、宮古はイジめちゃ駄目なの。わかった?」
「はーい………あーあ、せっかく遼ちゃんに抱きついてたのにぃ」
俺に抱きついて、何が嬉しいんだか。
マジわけわかんねぇしこの人。
そして、その騒ぎがひと段落したところで、再び矛先は俺へ。
「で、なんでお前は梅原恵と会ったんだ?」
なんでって言われてもー。
『呼び出されたんだよ』
「なんのために」
『さぁ?………あ、好きって言われた』
そう言えば、一同は驚いた顔をした。
「あの梅原恵が………告白、した?」
そんなに吃驚するようなことなんでしょうか、初音先輩。
唯一ワケがわからない俺は、裕行会長を見た。
もちろん、説明を求めて。
「梅原恵は………お金をもらうことでしか肉体関係を持たないし、特定の相手を作ったこともないんだ」
高等部内じゃ有名な話だよ、と続けた裕行会長の話に目眩がした。
『ソレ、って……』
「ああ。【ウリ】って言われてもしょうがないよね」
そんなことが黙認されてるのか、ここでは。
なんていうか……二の句が告げないって、こんなカンジ?
◆◇
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